萎え竿

釣り初級者、4年寝かせた萎え竿を振り回す!

萎え竿

小学生の頃、しょっちゅうバス釣りに行っていた父と、5つ年の離れた兄について行くも「早く帰りたいぃぃぃぃ」と連呼する日々を送っていた。
何度か釣りに参加した事はあるが、小学校低学年だったチビ僕は、それほど釣りに興味は無かった。当然、早々に飽き、竿を投げ出し、車の中でボーッとしていた事を覚えている。それでも、何度もついて行っていたのは何故だろうか。寂しかったのか、暇だったのか。あほなのか。覚えていない。

それから十数年経ち、僕は釣りの魅力に気付く事になる。今から5,6年程前だろうか。海に進出した、釣りクソ野郎の兄について行き、シーバス(スズキ)、チヌ(クロダイ)、アラカブ(カサゴ)釣りを一緒にやるようになり、ロッド(ソルパラ・エギングロッド、ガルプスティック)2本、リール(シマノのやつ、もうひとつは不明)2つと最低限の道具も揃えた。
仕事帰りには毎日のようにシーバス、チヌ釣りに行った。下手なのであまり釣れなかったけどね。それでも、キャスティング、簡単なラインの結び方、数種のルアー、ワーム等の動かし方等、ルアーフィッシングの基礎中の基礎は身に付いたし、何より、楽しかった。

それからしばらくして釣りから離れ、4年ほど神社仏閣・自然巡りに興じていたが、近場はほとんど周ってしまい、少し飽きてしまった。
そんな時、この夏の終わり、8月23日である。僕は、すっかり萎えてしまった竿を握り、海へと向かった。